院政期社会の言語構造を探る
|
「伴大納言絵巻」 補註 第十二紙の傷痕21と第十三紙の傷痕22の間が28.8センチメートル、第十三紙の傷痕22と傷痕23の間が28.7センチメートル、第十四紙の傷痕24と傷痕25の間が28.2センチメートル、第十四紙の傷痕25と第十五紙の傷痕26の間が28.0センチメートルであるのに対し、第十三紙の傷痕23と第十四紙の傷痕24の間は29.2センチメートルなのである。この第十三紙と第十四紙の間の傷痕のところで、前後の傷痕の平均に比べて約7ミリ多くなっている。この7ミリの数字からすると、第十三紙と第十四紙の間には、ほぼ一紙分の脱落を推定することができるのである。黒田氏によれば、上野氏の計測は、「伴大納言絵巻」は当初一巻であったことを主張するために行われたもので、このため、計測が行われ、その結果が発表された時点では、途中の一紙の脱落が想定されず、結果的に謎の人物の最終的な解明にはいたらなかった。 |