ジョージ・セルの主要モーツァルト録音

George Szell(1897年〜 1970年)。ブダペスト生まれのユダヤ系指揮者。ピアノに堪能で、リヒャルト・シュトラウスのもとで稽古ピアニストを努めていたとき、シュトラスブルク歌劇場からの転出を考えていたクレンペラーによって彼の次のシュトラスブルク歌劇場副指揮者に指名され、1917年に指揮者デビュー。1923年、ベルリン州立歌劇場(リンデン歌劇場)第一指揮者。その後アメリカに亡命。1942-46年、メトロポリタン歌劇場指揮者。1946年、クリーヴランド管弦楽団の常任指揮者に就任、以後、同管弦楽団を世界でも屈指のオーケストラに仕立て上げた。1970年5月に初来日し聴衆に多大な印象を与えたが、帰国後の7月30日に急逝。
端正で緻密な音楽づくりが特徴で、ハイドン、モーツァルトなどの古典から同時代音楽まで、レパートリーは広い。


「明晰さと冷たさ、自己鍛錬と厳しさのあいだの境界線は非常に微かです。暖かさのなかにもさまざまなニュアンスがあります。モーツァルトの上品な暖かさからチャイコフスキーの感覚的な暖かさまで、『フィデリオ』の高貴なパッションから『サロメ』のみだらなパッションまで。アスパラガスのうえにチョコレート・ソースをかけるわけにはいきません。」(ジョージ・セル〜『ジョージ・セル モーツァルト オリジナル・ジャケット・コレクション(OJC)』ライナー・ノートより)

「合奏の完全さはまず、これ以上を望む余地のないほどの高さだが、それでいて、アメリカのマンモス交響楽団にありがちの機械的正確一点張りの乾燥した演奏でもなければ、外面的でケバケバしい効果にみちた響きというのでもない。豊かにはちがいないが、それでいて地味で、むしろ控え目なのである。また楽員を一人一人みていると全力を出し尽して演奏しているのがはっきりわかるのに、全体の響きは硬くて誇張されたり、うわずったものでは少しもなく、むしろやわらかい方なのである。これほどの正確完ぺきな技術をもちながら、少しも押しつけがましさがないのは、高度な技術が何の誇張もヒステリーも必要としない自信とゆとりを生みだすに至っているからだろう。」(吉田秀和氏『朝日新聞』1970年5月20日夕刊)


1944.12.9 歌劇「ドン・ジョヴァンニ」 K.527 メトロポリタン歌劇場管弦楽団、(ライブ、Mono)
1946.8.19&20 ピアノ四重奏曲ト短調 K.478 ブダペスト四重奏団員、(Mono) OJC (Sony)
1946.8.19&20 ピアノ四重奏曲変ホ長調 K.493 ブダペスト四重奏団員、(Mono) OJC (Sony)
1947.4.22 交響曲第39番変ホ長調 K.543 (Mono) OJC (Sony)
1955.11.18 交響曲第40番ト短調 K.550 (Mono) OJC (Sony)
1955.11.18 交響曲第41番ハ長調「ジュピター」 K.551 (Mono) OJC (Sony)
1956.8.7 歌劇「後宮からの逃走」 K.384 ウィーン・フィル(ライブ、ザルツブルク)
1958.8.6 ピアノ協奏曲第9番変ホ長調「ジュノーム」 K.271 R. Firkusny(Pf)、コンセルトヘボウ管弦楽団(ライブ、ザルツブルク) SICC458 (Sony)
1958.8.6 交響曲第41番ハ長調「ジュピター」 K.551 コンセルトヘボウ管弦楽団(ライブ、ザルツブルク) SICC458 (Sony)
1958.10.25 歌劇「フィガロの結婚」 K.492 序曲 OJC (Sony)
1959.1.9&10 ピアノ協奏曲第25番ハ長調 K.503 L. Fleisher(Pf) OJC (Sony)
1959.8.3 交響曲第35番ニ長調「ハフナー」 K.385 フランス国立放送管(ライブ、ザルツブルク) SICC457 (Sony)
1959.8.3 ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調「トルコ風」 K.219 E. Morini(Vn)、フランス国立放送管(ライブ、ザルツブルク) SICC457 (Sony)
1959 歌劇「魔笛」 K.620 ウィーン・フィル(ライブ、ザルツブルク)
1959.8.25 交響曲第40番ト短調 K.550 北ドイツ放送響(ライブ) (EMI、輸入盤)
1959.11.13 ピアノ協奏曲第22番変ホ長調 K.482 R. Casadesus(Pf)、コロンビア交響楽団 SICC482-4 (Sony)
1959.11.14-15 ピアノ協奏曲第23番イ長調 K.488 R. Casadesus(Pf)、コロンビア交響楽団 SICC482-4 (Sony)
1960.1.8-10 交響曲第35番ニ長調「ハフナー」 K.385 OJC (Sony)
1960.3.11&12 交響曲第39番変ホ長調 K.543 OJC (Sony)
1961.1 ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調 K.216 I. Stern(Vn)、コロンビア交響楽団員 M2K 42494 (Sony、輸入盤)
1961.1 ヴァイオリン協奏曲第1番変ロ長調 K.207 I. Stern(Vn)、コロンビア交響楽団 M2K 42494 (Sony、輸入盤)
1961.10.21 クラリネット協奏曲イ長調 K.622 R. Marcellus (Cl) OJC (Sony)
1961.11.3-4 ピアノ協奏曲第24番ハ短調 K.491 R. Casadesus(Pf) SICC482-4 (Sony)
1961.11.5 ピアノ協奏曲第21番ハ長調 K.467 R. Casadesus(Pf) SICC482-4 (Sony)
1962.10.26 交響曲第33番変ロ長調 K.319 OJC (Sony)
1962.11.2-3 ピアノ協奏曲第26番ニ長調 K.537 R. Casadesus(Pf) SICC482-4 (Sony)
1962.11.2-3 ピアノ協奏曲第27番変ロ長調 K.595 R. Casadesus(Pf) SICC482-4 (Sony)
1963.4.20 ディヴェルティメント第2番ニ長調 K.131 OJC (Sony)
1963.10.11&25 交響曲第41番ハ長調「ジュピター」 K.551 OJC (Sony)
1963.12.28 協奏交響曲変ホ長調 K.364 R. Druian(Vn), A Skernick(Va) OJC (Sony)
1963 ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調「トルコ風」 K.219 I. Stern(Vn)、コロンビア交響楽団 M2K 42494 (Sony、輸入盤)
1964.5.11 「エクスルターテ・ユビラーテ」 K.165 J. Raskin(S) OJC (Sony)
1964 ピアノ協奏曲第19番ヘ長調 K.459 R. Serkin(Pf)
1964 ピアノ協奏曲第20番ニ短調 K.466 R. Serkin(Pf)
1964.12 ピアノ協奏曲第23番イ長調 K.488 C. Curzon(Pf)、ウィーン・フィル UCCD-3429 (Decca)
1964.12 ピアノ協奏曲第27番変ロ長調 K.595 C. Curzon(Pf)、ウィーン・フィル UCCD-3429 (Decca)
1965.10.1&2 交響曲第28番ハ長調 K.200 OJC (Sony)
1966.1.28&29 歌劇「劇場支配人」 K.486 序曲 OJC (Sony)
1967.8.1-3 ヴァイオリン・ソナタ第24番ハ長調 K.296 R. Druian(Vn) OJC (Sony)
1967.8.1-3 ヴァイオリン・ソナタ第25番ト長調 K.301 R. Druian(Vn) OJC (Sony)
1967.8.1-3 ヴァイオリン・ソナタ第28番ホ短調 K.304 R. Druian(Vn) OJC (Sony)
1967.8.1-3 ヴァイオリン・ソナタ第32番ヘ長調 K.376 R. Druian(Vn) OJC (Sony)
1967.8.25 交響曲第40番ト短調 K.550 OJC (Sony)
1968.10.7 セレナーデト長調「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」 K.525 OJC (Sony)
1969.1.10,18&24 セレナーデニ長調「ポストホルン」 K.320 B. Adelstein(PHn) OJC (Sony)
1970.5.22 交響曲第40番ト短調 K.550 (ライブ、東京) SICC350-1 (Sony)

※OJCは、Sonyのオリジナル・ジャケット・コレクション(輸入盤、10枚組)。同コレクションは、セルの録音9枚の他、レイン指揮ディヴェルティメント第17番、ショー指揮「ラクリモサ(レクイエムより)」、ラインスドルフ指揮メヌエット(K.409)を含む。
※特にことわりのないものは、クリーヴランド管弦楽団の演奏(同管弦楽団員による演奏を含む)。

 



楽興の時インデックス

「The Cleveland Orchestra」(外部リンク)

「ジョージ・セルを知っていますか」(外部リンク)

「最後の一撃」(外部リンク)

「George Szell Chronology」(外部リンク)