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以下に、W・ゲリエ著『モラリストおよび政治学者としてのマブリ師』W. Guerrier,
L'Abbe de Mably--Moraliste et Politique (1886年刊) の部分的な試訳を掲載する。
原著の出版年代からもおわかりのように、ゲリエの研究自体古いものではあるが、少なくとも訳者が興味をもってマブリのテクストを読んでいた時点では、マブリに関して他にまとまった研究書はでておらず、現在でも最適なものの一つとしての価値を失っていないものと考える。
しかしながら、訳者の能力と本書の時代的制約にかんがみ、訳出は後半の一部にとどめた。マブリの政治原則を述べている部分の途中からの訳出となったのは、ポーランド問題という18世紀の時事的な問題にマブリがどう対応しようとしたかをみていく方が、具体的で、彼の理論の特徴がわかりやすいためと考えたからである。この試訳を読んで興味をもたれた方は、ぜひ実際にゲリエの原著にあたり、この試訳を捨石として、全体の訳出等を試みていただきたい。
なお、試訳にあたっては、スイスのスラトキーヌ社(Slatkine, Suisse)から1971年に出版されたリプリント版をテクストして採用した。
原著に厳密な章立てと目次がないため、章立てと目次は訳者が補った。このため、原著を参照するための目安としてのフランス語見出しと日本語見出しは、厳密に対応していない。
訳文のなかで< >に入れた言葉は、原著で斜体となっている言葉である。
訳語の確定および校正等にあたっては、野村剛さんの多大なご協力を得た。特に記して御礼を申し述べる。

『モラリストおよび政治学者としてのマブリ師』 ― 内容目次
第1部 マブリの倫理思想
18世紀におけるマブリの著名さ
マブリが忘れられた原因
彼のヴォルテール、ルソーまた他の思想家との関係
18世紀思想に対するマブリの影響
公共権利についての彼の初期著作が彼を倫理研究へ導く過程
シャフツベリー:新しい人間倫理
フランスにおける自然倫理
1.エルヴェシウス、ドルバック
2.重農主義
3.モレリ
マブリの倫理思想
1.倫理における宗教的原理
2.彼の情念観
3.平等の思想
4.彼の美徳観
彼の倫理思想に発するユートピア主義のマブリによる歴史的位置
自然状態、そのモンテスキュー、重農主義との相違
彼の同時代人によるマブリの学説への接近
マブリの倫理体系に対する批判
第2部 マブリの政治思想
絶対主義王制から共和制移行期におけるフランス政治倫理の役割
モンテスキュー、ルソー、マブリの政治学説
理論実践へのマブリの試み
彼の議会への呼びかけ
『フランス史考察』について ― 彼の歴史観
マブリによる共和的君主制の起源
マブリのシャルルマーニュ観 ― 最初の啓蒙君主
権力の完全な分立(第1原則)
1.『経済哲学者らに提示する疑念』
2.モンテスキューの立憲君主制に対する批判
3.『ポーランドの政府と法について』 (*この部分から翻訳)
執行権の立法府への従属(第2原則)
立法権の帰属(原則の適用)
マブリの民主制批判 ― ルソーとの比較1
『フォキオンの対話篇』 ― ルソーとの比較2
結論
マブリ・トップページ
『ポーランドの政府と法について』
執行権の立法府への従属
立法権の帰属
マブリの民主制批判ーールソーとの比較1
『フォキオンの対話篇』ーールソーとの比較2
結 論
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