単子葉植物

 単子葉植物には、次のような特徴があります。
1.子葉が1枚である。(当然と思われるかもしれませんが、これは、単子葉植物のもっとも端的な特徴で、子葉が1枚であることの解釈としては、もともと2枚あった子葉が融合して1枚になったとする説が有力です。)
2.花が3数性であり、花被片(萼片、花弁)、雄しべ、雌しべは3または3の倍数を繰 りかえしてならぶ。
3.初根(主根)は崩壊し、不定根が根の機能を維持して側根となる。これを形態的にみ ると単子葉植物は<ひげ根>をもつことになる。
 古典的な分類体系は、こうした独自の明確な特徴をもつ単子葉植物Monocotyledonaeを双子葉植物Dicotyledonaeとならぶものと位置づけ、長いあいだ、裸子植物Gymnospermae(心皮が子房を形成せず、胚珠が心皮のうえに裸出している植物)から被子植物Angiospermae (心皮が子房をつくり、子房の内部に胚珠 を包んで保護する植物)が分化した初期段階で二つに分かれたものと考えてきました。
 しかし遺伝子解析を取り入れた最近の植物学では、 葉緑体のなかの遺伝子rbcLのDNAの塩基配列から、単子葉植物は双子葉植物のなかのコショウ目、 クスノキ目、モクレン目、スイレン目に分類される植物とともに原始的双子葉植物から分化してきたとする説が出されています。(左図参照)。
 この説によれば、単子葉植物は双子葉植物のなかに包摂されることとなり、これが定着すれば、被子植物を単子葉植物と双子葉植物に二分する現在の分類体系は、根幹のところで大きな変更を余儀なくされることになるでしょう。また同時に、単子葉植物と双子葉植物という大分類の崩壊は、裸子植物と被子植物の分類(定義)をも揺るがしかねない問題点をはらんでいるともいえそうです。
 参考までに、以下に単子葉植物分類の略図を掲載しておきます。 

この図は、新エングラ−の分類にもとずき、主要な単子葉植物のグループのみを記載した略図です

フローラ図譜扉

ユリ科の分類

ヒガンバナ科の分類

アヤメ科の分類

双子葉植物の分類

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